2007年シーズンから新たに導入されたポイント争奪戦「FedEx Cup」。
賞金獲得レースと並行して行われるポイント獲得レース、
そのチャンピオンが手にする賞金は破格の1,000万ドル。
栄誉ある初代王者に名を刻むのは誰なのか、
例年以上の注目を集める中、2007年シーズンは開幕した。
開幕戦を制し絶好のスタートを切ったのは、
2003、2004年シーズンのマネーキング、ビジェイ・シン。
タイガー・ウッズは3戦目までを欠場し、
第4戦「ビュイックインビテーショナル」からの登場。
すると、まるで指定席に腰を下ろすがごとく、当然のように勝利を飾る。
これで昨年から続くPGAツアー出場試合連勝記録を「7」に伸ばし、
タイガーの新シーズンは華々しく幕を開けた。
その後、第6戦でフィル・ミケルソンが今季初勝利、
第12戦でビジェイが今季2勝目を達成。
すると、第8戦の「WGCアクセンチュアマッチプレー選手権」で
連勝記録が途絶えたタイガーが、気落ちすることもなく
第13戦「WGC CA選手権」で今季2勝目を飾り、にわかにランキング上位の選手がしぼられてくる。
メジャー初戦「マスターズ」を制したのは、
当時は知名度の低かったザック・ジョンソン。
惜しくも2位に終わったタイガーだったが、
一ヶ月後の「ワコビア選手権」で今季3勝目を獲得。
着実に勝利を重ねる一方、6月には待望の第一子を授かるなど、
公私ともに充実したタイガーの勢いは、昨年と同様シーズン終盤に入りさらに増すことになった。
「WGCブリヂストンインビテーショナル」、
メジャー最終戦「全米プロゴルフ選手権」を制覇。
「FedEx Cup」プレーオフでは4試合の内の初戦を欠場するが、
第3戦、最終戦で連続優勝を飾り、鮮やかに「FedEx Cup」
初代チャンピオンの称号を獲得。
最終的には16戦に出場して7勝、4割を超える驚異的な勝率を記録し、
3年連続8度目のマネーキングも手にした。
標準を絞った試合にのみ出場し、確実に勝利を奪う。
まさに一段上のレベルに立つタイガーのみが成せる離れ業だ。
一方、日本勢では今田竜二が躍進。
5月の「AT&Tクラシック」では、ザック・ジョンソンとプレーオフの激闘を演じ、
敗れはしたものの初勝利が近いことを予感させた。
今田は賞金ランクで自己最高位の65位、
「FedEx Cup」でも最終戦まで勝ち残るなど、
来季でのさらなる活躍を期待させるプレー内容だった。
また、シーズン終盤まで来季シード権喪失の危機にあった丸山茂樹は、
残りあと2試合となる「ギン・シュールメールクラシック」で
起死回生の2位フィニッシュ。
土壇場で賞金ランク125位以内に滑り込み、来季シード権を獲得した。
来季は今田と丸山茂樹の2名が米国ツアーに参戦するが、
久々となる日本人優勝者の誕生に期待したい。
【関連記事】
タイガー・ウッズが「FedEx Cup」初代王者に!/2007年米国男子レビュー【ゴルフダイジェストオンライン】
来年も主役はウッズ 今田ら日本勢Vにも期待・男子ゴルフ界【iza!】