男子プロゴルフの石川遼(17)=パナソニック=が新兵器で米ツアーに挑んだ。栃木県内でクロスカントリー合宿中の石川は10日、米デビュー戦となる19日開幕のノーザントラストオープン(22日まで、米カリフォルニア州リビエラCC)から、用具契約を結ぶヨネックス社の新ドライバー「ナノブイ・ネクステージ」の特別仕様クラブを使うことを明らかにした。一般発売用とは別の「遼専用ドライバー」を手に米国で旋風を巻き起こす。
世界でともに戦う“相棒”を決断した。米ツアーデビューを1週間後に控え、石川が米国での使用を決めた新ドライバーは、ヨネックス社の全面支援を受けて製作された超特注品だった。
同社は先月、今春の新製品「ナノブイ・ネクステージ」を発表。推定1億円の製作費がかけられたドライバーはヘッド体積が異なる460ccと、430ccの2種類を一般発売用にラインアップ。石川の場合は前作よりもスピン量が約1000回転抑えられ、より低く強い弾道を実現し、本人も好感触を得ていた。
しかし、同社はさらに「遼専用ドライバー」製作に着手。430ccを原型にした400ccの“小ぶりヘッド”を採用したプロトタイプだ。
見かけは430ccタイプと変わらないが、石川は今冬から打ち比べを続けた。スピン量、打ち出し角度、飛距離などの計測データにもほとんど差がなかったが、弾道は430ccではややドローだったのに対し、400ccではフェードに近いストレート。「打感が良くて、ストレートボールを目指すぼくのイメージ通り」手に残った感触と、描いた白球の軌道が決断の決め手となった。
ノーザントラストオープンでは、そのほかのクラブは昨季終盤と同じものを使用予定。契約を結んでいないボールは、昨年に続きブリヂストンスポーツ、SRIスポーツ、タイトリスト、キャロウェイの4社のボールを持ち込み、現地で感覚にあったものを選択する。
この日も約2時間、雪上でトレーニングを敢行し体づくりも順調。「クラブの準備は完ぺき。あと残っているのはぼくの荷造りだけ」このナノブイ・ネクステージは3月14日に発売開始。ヨネックスの契約選手を含め、石川が全世界で最初に試合で使用することになる。頼れる新兵器とともに、全米でそのベールを脱ぐ。
PR
トラックバック
トラックバックURL: