今年は、ゴルフ界におけるアンチ・ドーピングの元年になるかもしれない。
昨年、世界のスポーツ界では、トップアスリートによるドーピング(危険薬物禁止)問題が、
いろいろ取りざたされたが、ゴルフ界でも、いよいよ本腰を入れて、ドラッグテストを行う動きが出てきている。
ゴルフ界では、昨年10月の世界アマチュアチーム選手権で、
初めてドーピングのテストが行われているが、こうした状況を受けて、
昨年末に、日本ゴルフ協会(JGA)がアンチ・ドーピングの研究委員会を発足させることを発表した。
アメリカのLPGAでは、今年中にテストの方法やポリシーを確立させて、
08年から、ドーピングテストを実施することを発表している。
世界アマチュアチーム選手権に関しては、「6名のプレーヤーがランダムに選ばれ、
結果的には、全員、陰性反応だった」(W・ドライバーUSGA 会長)ということで、
ほとんど注目されることがなかった。
しかし、もともとアマチュアゴルフ界で、ステロイドなどを使用するプレーヤーは、
まずいないとされていた上、わずか6名のプレーヤーのテストにとどまっている。
つまり、この試合に関しては、テストそのものよりも、ゴルフ界に対する≪警鐘≫という
意味合いがあったのだ。そして、これによって、ゴルフ界へのドーピングテスト導入の流れが
出来上がったといえそうだ。
日本のJGAも「世界的な動きの中で、(日本の)政府も予算を組んで、
テストの検体数を増やす方向で動き始めている。
そうした中で、JGAも2月の理事会で、アンチ・ドーピング委員会発足の承認を経て、
3月には委員会が立ち上がることになるはず。いつ、どのようにテストを行うかは、
今後委員会が決めてゆくが、テスト導入へ動き出したことは間違いがない」(塩田JGA事務局長)
しかし、ゴルフ界でもっとも疑わしいとも言われている、米LPGAが、テスト導入を決めたことは大きい。
「私たちのプレーヤーが、薬物を使用したという証拠はどこにもないが、
スポーツ界における薬物の使用を考慮するならば、私たちも明確なポリシーと
プログラムを持つ必要が生じている。(中略)ドラッグ・フリー・スポーツ社の指導の下に、
メンバーたちの健康と安全を守るポリシーをつくり、また、誰も薬物によって有利になることが
ないようにしてゆくつもりだ」(C・ビベンスLPGAコミッショナー)
ということで、今年の前半に、どのような形でドーピングテストを行うかを決め、
シーズン後半には、テストの詳細を発表する模様だ。
■一部引用
米LPGAに続き、JGAも委員会を設置。ドーピングはゴルフでも常識に【GDC】
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